ふたたび読書をするための5つのヒント
1.最初から読むのをやめる
まずは、「自分が気づかないうちにたくさんの本を読んでいること」を認識しましょう。たとえ1年以上、本を読んでいないとしても、私たちは「超文字社会」に生きており、日々の生活がすでに言葉で満たされているのです。この事実をどんどん利用していきましょう。
一日の中で、あなたは気づかないうちに、たくさん「読んでいる」はずです。この事実を認識することは、(お望みならば)他の文章を読みはじめたり、現在読んでいる文章(たとえ280文字以下であってもOK)にどのように触れているかを考えたりするための最初のステップとなります。
2.量よりも質にこだわる
読書する際には、ひとつひとつの言葉を丁寧に読みましょう。読書を成功させるには、言葉に注意を払い、批判的な目で観察することが重要です。「何を」読むかよりも、「どのように」読むかなのです。
「読書トラッカー」やどれくらいの量を読んだかなんて、気にしなくて構いません。今読んでいる書籍とだけ、ひたすら真剣に向き合いしましょう。
そうすれば、「十分な読書をしていない」という罪悪感も軽減されます。「十分な読書をしていない」という考えは、「十分な運動をしていない」と同じく、読書を義務として捉えてしまいかねないのです。
3.時間の経過を無視する
読んだ本の冊数ではなく、読書をするときの時間の感覚の違いを記録してみましょう。読書には時間が必要だと思い込んでいる人は多いですが、そもそも忙しい現代人のほとんどは時間がありません。読書のもう一つの、より微妙な時間的側面は、テキスト自体の認知体験と関連しています。
本の中では、何世紀もの時間が数秒で過ぎ去ったり、ある瞬間が何十年も続いたりすることがあります。ジア・トレンティーノ氏は、マーガレット・アトウッドの文章を読んだときの描写で、この事実を完璧に表現しています。「実際には何も起こっていないのに、まるで誰かに交通事故のビデオを一コマずつ見せられているかのように、夢中になって怖かった」と述べています。
4.チャンスを逃さない
わずか数分の読書も楽しいものですが、それと同じくらい、言葉やイメージ、アイデアに触れることで得られる没入感もまた、貴重な体験です。
読書は、環境や場所を選びませんので、空き時間を見つけて読書をしてみてはいかがでしょうか。
5.リソースを探り、自ら利用していく
何か知りたいことがある時、答えを提供してくれるサービスに頼るのではなく、自分で読むものを選び、自分で文章をチェックする方法を見つけましょう。サービス提供サイトは、広告や宣伝で誇張しているほど客観的なコンテンツはめったにありません。
たとえば、書籍販売大手のアマゾン社には、Goodreadsがあります。これは個人が読んだ本や読みたい本を記録したり、おすすめ本の提案をもらえたりできるソーシャルサイトです。
最後に一番大事なことですが、「本を購入すること」と「より多くの本を読むこと」はまったく違うので、決してお忘れなく。